人生の密度
新年を迎え年齢を重ねれば重ねるほど一年が驚くほど早く過ぎていくというのは誰もが実感していることではないでしょうか。
まさに「光陰矢の如し」ですね。
それに比べ若い頃や子供の頃の一年は非常に長かったように感じますね。
このように感じるのはなぜなんでしょうか?
1912年にノーベル生理学・医学賞を受賞したアレキシス・カレルの著書「人間ーこの未知なるもの」にその疑問に対する記述があります。
時間の流れを川の流れに、人生の歩みをその川の堤防に沿って歩く人に例えています。
人生の暁には人は堤防に沿って元気よく走って行く。
そして川の流れより速く走る。
昼近くになると速度が落ちてくる。
そして流れと同じ速さで歩くようになる。
夜になると人は疲れている。流れは速さを増し、人ははるか後方に取り残される。
そして遂に立ち止まり、永久に横たわる。
それでも川は容赦なく流れ続ける。
川は実際には、全然流れの速さを増してはいない。
人間の速度がだんだん遅くなるので、こういう錯覚を抱くということですね。
つまり一人一人が堤防に沿って走りながら、物理的時間という、流れ行く水を眺めているということなんですね。
一言で言えば人生の密度の違いがそう感じさせるということなんですかね。
これからは意識して密度の濃い人生を歩んでいければと思います。